谷戸のいえ

谷戸のいえ

鎌倉に建つ夫婦と子1人のための住宅。
近所の人や友人、親戚など来客も多いことから、1階は大勢集まれるような広くて見通しの良いワンルーム、2階は寝室や浴室が分節しながら連続する家族のためのワンルームという性格の異なる2室がかみあった2層の家を考えた。
1階を無柱の空間としながら梁成を抑えるために、小屋梁を上弦材、2階床梁を下弦材とする立体トラスとして架構を考え、トラス間に2階の居室と1階からの吹抜を市松状に交互に配置する。
1階は、天井高さのちがいや4周それぞれに面した高窓からの風景や光のちがいで、広いスペースの中にも緩やかな場所のちがいができる。
一方2階は、市松状に並んだ部屋の角が少しだけ開いて隣の部屋の角につながっていく。緩やかに囲われたいくつかの空間と、見え隠れしながら空間が奥に続いていくことによる広がりが生まれる。
用途:専用住宅
敷地:神奈川県鎌倉市
敷地面積:240㎡
建築面積:77㎡
延床面積:134㎡
階数: 地上2階
構造:鉄骨造
設計:2007年1月~2007年7月
SDレビュー2007入選
media:SD2007(鹿島出版会)